当社は、今年で創業70周年を迎えます。 おかげ様で振り返ってみますれば、私自身、地に足をつけ、堅実に経営を実践してきたつもりではありますが、 1942年の創業からこれまで、神谷コーポレーションは時代とともに常に進化を続けてきたように思います。 当社の歩みは、軍用複葉飛行機の木製部品製造にはじまり、米軍住宅用家具調度品の製造、 東京湾内の大手造船所5ヶ所に於いて大型船の居住区内に関する艤装工事を経て、 1984年に住宅内装枠付扉の製造を開始しました。 時代の変化とともに事業ドメインをシフトしてきた当社の歴史は、 変化の歴史といっても決して過言ではありません。
そして、時代は、工業化社会から、高度情報通信社会へ。 時代の潮流は、私たちの価値観や選択基準に大きな変化をもたらし、 現代はもう、「ものをつくれば、売れる」時代ではありません。 これまでの生産重視の物的・技術的経営だけでは、もはや立ち行かない時代を迎えています。 当社では、そうした環境の変化への対応にいち早く取り組み、 新商品の研究開発や新しいビジネスモデルの開発に力を注いでまいりました。 幸いにも当社では、目標をしっかりと見定め、強いリーダーシップを以て新しい組織をけん引できる幹部社員が育ちつつあり、 2005年、彼らの血と涙と汗の結晶とも云える、初の自社ブランド「フルハイトドア」が産声をあげました。 おかげさまで、「フルハイトドア」は、全国のお客さまにご評価いただき、 主力事業のひとつへと着実な成長を遂げています。
今後、当社が「フルハイトドア」事業を更に発展させていくために、 20世紀から受け継いだ経営資源を、21世紀を生きていくリーダーたちへ託していく。 それがこれからの私の役割であると考えています。 そして、継承した経営資源を活かし、事業をさらに発展させていくことが、 バトンを受け取ったリーダーたちの役割であると云えましょう。 成熟した国内市場において、国境がなくなった世界市場において、神谷コーポレーションが 社会のために貢献できることはなにかを探求し、果敢に挑戦し続けることを期待して止みません。 神谷コーポレーションが、当社をご支援いただいているお客さま、当社に関わりのある社員一人ひとりとそのご家族、 更にこれまでも良いご縁をいただいております皆さまに心から感謝を申し上げる次第でございます。 そして社会にとって魅力ある存在であり続けることを心から願っております。