伊勢原周辺散歩 『大山阿夫利神社・火祭薪能』を初めて観に行きました!
- 2021.10.11
- ✎ たのしい毎日 > 定期メルマガ ちょこはま
爽やかな秋風が心地よく、季節の変わり目を感じる日が多くなってきました。
実は私たちの職場である伊勢原工場(神奈川県伊勢原市)に併設された『伊勢原ファクトリーショールーム』が、おかげさまで2021年10月1日にオープンを迎えることができました。
こちらが伊勢原ファクトリーショールームの正面玄関です。これから薪能を観劇するため、入り口前から出発します!
伊勢原市の観光地と言えば「大山」です。
伊勢原ファクトリーショールームから大山の麓の阿夫利神社までは、車で約10分ちょっと。非常に近いです。
大山は標高1252mで、別名を「雨降山」または「阿夫利山」(どちらも「あふりやま」)といい、古くから主に雨乞いの神様として人々の心の拠り所として存在し、いつしか霊峰大山として栄えるようになりました。
その山頂にたたずむのが「大山阿夫利神社 本社」で、第十代祟神天皇の時代に創立されたと伝えられる由緒ある神社です。
大山のその他の楽しみ方については、こちらを記事をご覧ください!
伊勢原のシンボル!丹沢大山のおすすめ2020年観光スポット
【2020年】新!神奈川大山観光おすすめスポット! ケーブルカーで気軽に大山女子ハイキング!
今回、江戸時代の元禄期にから行われている伝統芸能、火祭薪能(ヒマツリタキギノウ)を、入社してから初めて観る機会をいただきました。
大山阿夫利神社の能楽殿で毎年上演されていて、(昨年は新型コロナウィルスの影響で中止)2年ぶりに開催されたそうです。
神社に一番近い市営駐車場に車を停め、橋を渡ります。川沿いを歩いて5分。
コロナ禍で散歩もあまりしていなかったので、自然を楽しみながらあっという間に神社に到着。
道沿いには宿坊や名物の豆腐屋さんがありますので、早めに行って散策するのも趣きがあって良いと思います。
受付を済ませて歩みを進めるとそこには、山の深い森を背景に凛とたたずむ能舞台があり、穏やかで厳かな雰囲気に包まれます。
会場内の様子
辺りが暮れかかる前に神職に先導されて御神火が入場し、巫女によって古札に移されます。
火の災いを退け、秋の実りが豊作であること、そして国家の安泰と国民の平穏を願う火祭神事の始まりです。
能舞台にも火入れがされ、一段と雰囲気がでてきました。能舞台を見るのが初めての私ですが、ワクワク感が止まりません。
今回初めて能を観るので、実はちょっと能について調べてみました。
上映時間:
演目によりますが、狂言1舞台、能1舞台で、休憩時間を合わせて、2時間半くらいが目安 となります。国立能楽堂の定例公演では、18時開演、20時30分終演予定というものが標準的 です。ドレスコード:
ドレスコードなどありませんので、普段着でも全く問題ありません。ジーンズにTシャツでも大丈夫 です。長時間座ることになるため、楽な格好がよいでしょう。和服着用の方はあまりいらっ しゃいませんが、やはり能楽堂の雰囲気に合っていて素敵です。観劇マナー:
静謐をよしとする能舞台ですから、静かに楽しむことが観客にも求められます。歌舞伎や 文楽のように掛け声をすることはありません。また、上演中の離着席、拍手などはご遠慮く ださい。出展:NPO法人せんす 「能の誘い」 能を観るために一問一答(Q&A)より抜粋
意外や意外、ドレスコードなしなんですね!
また実は、入場する際に「能を楽しむために」と、アプリを紹介されたんです。
その名も『Gマークアプリ』
どうやら、能を観ながらの翻訳アプリみたいです。早速、ダウンロードして準備を整えます。
そして空がピンク色に染まった頃、笙(ショウ)の音色とともに神楽舞(かぐらまい)が始まりました。
神様への祈りや感謝の気持ちを伝え、観ていただくことで神様の心を和ませ、元気になっていただくための舞です。
山と空、そして炎に照らされた幻想的な能舞台を見ていると肩の力がすっと抜け、無の境地とでもいうのでしょうか?そんな何とも言えない気分に誘われます。
神楽舞から始まり仕舞(面をつけずに素で舞うことらしいです)、狂言、能が上演されるのですが、ここまで読み進めていただいた皆様ごめんなさい。
上演中は撮影禁止でした。なので、その様子はお伝え出来ません。
ここから先はぜひ、大山にお越しいただき、皆様ご自身で昔の日本に思いをはせながら時空の旅を体感していただければ幸いです。
でも内容をちょっとお伝えすると、私たちが観た薪能の演目は、狂言「萩大名」、能「高砂」でした。
能を舞うのは二十六世観世宗家「観世 清和」。能が初見の私でも一度は耳にしたことのある名家です。
狂言「萩大名」の簡単なストーリーをちょっとご紹介すると・・・
永らく都に滞在していた田舎大名が近々帰郷することとなります。
都の名残に遊山(散策)に出掛けようと太郎冠者(召使い)に相談すると、太郎冠者は宮城野の萩が盛りの庭見物を提案します。
ただ、その庭の持ち主は大の和歌を詠むが好きで、見物客に必ず和歌を詠むことを所望すると云います。
歌を詠む嗜みのない大名に対し、太郎冠者は一計を案じて和歌のカンニング法を伝授する・・・
というお話なのですが、狂言はその当時のいわばお笑いですね。
太郎冠者と田舎大名のやり取りが、現代でもくすっと笑える内容でした。
ただ、普通に聞いていたのではわからなかったので、観る前にいれたアプリは大活躍でした!
演目が終わり帰路につくころにはすっかり暗闇に包まれ、会場入り口の提灯行列だけが煌々と辺りを照らしていました。
自然の中で楽しむ薪能、雰囲気も含めて日本人なら一度は見てみるのも良いのではないでしょうか?
この記事を書いたのは↓↓
↓↓この記事を書いている会社は