『Less is more』をカタチに。フルハイトドア®が生みだす「空間美」

従来、ドアは「壁に取り付けるもの」でした。しかし、フルハイトドア®が提唱するのは、「ドアを壁と一体化させる」という新たな発想です。そこから生まれた『壁面化®』というコンセプトや、それを具現化しミニマルデザインを極めた引手レス引き戸、そして、その扉が空間にもたらす変化についてご紹介します。

1.コンセプトは『壁面化®』

①壁面化とは

壁面化とは、ドアを壁と一体化させることでドアの存在を意識させず、空間全体をひとつのデザインとして完成させるフルハイトドアのコンセプト。私たちが考える美しい空間とは余計なものがそぎ落とされた、シンプルで上質な空間です。

このコンセプト「壁面化®」は、2022年に商標登録されたことでフルハイトドア®の独自性が認められました。

 

②less is more

フルハイトドアのコンセプトである「壁面化®」や余計なものを排したデザインは、実は世界的な建築理念にも通じています。

それは「less is more」という言葉です。聞いたことがある方もいると思いますが、この言葉は世界三大建築家の一人でドイツの著名な建築家、ミース・ファン・デル・ローエのものです。
多くの建築家に影響を与えた彼の代表作「ファンズワース邸」については、以前書いたこちらのブログに詳細やエピソードがありますのでよろしければぜひご覧ください。

ちなみに、世界三大建築家には他にも、
フランスの ル・コルビュジエ、アメリカの フランク・ロイド・ライトが名を連ねています。

コルビジェは、家具ブランド『カッシーナ』のLCシリーズソファで有名ですが本業は建築家です。

コルビジェソファ LC2シリーズ

サヴォア邸や、2016年に世界遺産に登録された上野の国立西洋美術館の建物も彼の作品です。

 

さて、話を「less is more」に戻しましょう。



これは「少ない方が豊かである」という意味で、シンプルなデザインを追求することで、美しく豊かな空間が生まれるという、彼が提唱した建築の哲学です。

また、ミースは「Less is more」と並んで、もう一つ有名な言葉を残しています。

こちらは「神は細部に宿る」という言葉で、本当に優れたものや美しさは、目立たない細かな部分にこそ現れるという意味を持ちます。このミースのふたつの言葉はまさに、私たちがフルハイトドア®を提供していく上で深い意味を持ち、大切にしている考え方です。

2.【壁面化®】を具現化するドア

ここまでフルハイトドアが生み出す「壁面化」や、KAMIYAが目指すデザインの根底にある考え方をお伝えしてきましたが、このコンセプトから生まれたフルハイトドア®とその空間をご紹介していきます。

①フルハイトドア®の特徴

まずは、フルハイトドア®の特徴をお伝えしたいと思います。
デザインの特徴は、大きく以下の3つです。

1.天井まで伸びる高さ
2.シンプルデザインのヒンジ
3.枠が完全に見えない納まり

この3つの特徴によって、ドアが壁と一体化して見える「壁面化」が生まれます。

②壁面化された開き戸

まずは開き戸を使ったお部屋のご紹介です。

壁とドア、そして金物までホワイト色に統一された部屋。
壁面化されたドアは気配を隠し、シンプルで心地よい空間が広がります。

 

グレー系のクロスや畳がとてもお洒落です。
主張しない。でも、そこに存在するだけで空間に高級感や上質さが生まれる。
それがフルハイトドア®の魅力です。

③人気の引き戸も壁面化®

開き戸と引き戸では、どちらが多く使われていると思いますか?

実は近年、シンプルなデザインと横にスライドする省スペース開閉から、引き戸の人気が高まっています。こちらの、当社の出荷実績をもとに1棟あたりの「開き戸」と「引き戸」の割合をまとめたデータをご覧ください。

※当社出荷実績から算出

開き戸が主流だった2006年当時と比較して、2024年は引き戸が66%を占めておりドアのスタンダードが入れ替わっていることがわかります。

また、フルハイトドア®の引き戸は、開き戸と同様に天井までの高さがあり、枠がまったく見えません。そのため開閉時には 、まるで壁そのものがスライドしているような感覚になります。
ここからは、引き戸のフルハイトドア®のある空間をご紹介します。

■引き戸の施工例

まさに壁の一部のように空間に溶け込んだドア。ホワイト色とナチュラルな木目で構成された明るく心地よいエントランスは家族やお客様をやさしく迎えてくれます。

 

ブラックカラーのシンプルなシステムキッチンと、白い壁にそっと溶け込んだホワイトカラーのドア。モノトーンのコントラストが美しいお洒落なキッチンルームです。

 

洗練されたモノトーン空間が広がるとてもお洒落な一室です。白い壁と黒の壁の間に佇むブラックの引き戸が品のよいアクセントに。また、黒のエアコンとグレーの畳が、細部までこだわり抜かれたデザイン

 

枠がないフルハイトドアらしく、天井まで伸びた美しい木目が床に敷かれた木の廊下とリンクして、とても心地よい空間となっています。

③Less is moreをさらに具現化した引手レス引き戸

ここまで、フルハイト引き戸がもたらすシンプルな空間をご覧いただきました。ここからは、さらに壁面化され、空間に溶け込む引手レス引き戸をご紹介します

引手レス引き戸とは、通常の引き戸に存在する引手金物をなくし、代わりに上下に通ったスリット手掛けで開閉する引き戸です。目立つ引手金物がなくなることでさらに壁と一体化して見えます。

引手レス引き戸

 

■わずか3cmのスリット幅


手掛けの部分はスッキリとした幅3cmのスリット。上から下まで通っているのが特長です。

 

■スリット形状は2タイプ

手掛け部分の形状は2種類あり、指が当たる部分が曲面になってるラウンドタイプと直線的なデザインのスクエアタイプです。どちらのタイプが設定されているかはドアの表面仕上げによって決まっており、表面がシート仕上げのドアはラウンドタイプ、塗装仕上げをしているドアはスクエアタイプとなります。

 

引手レス引き戸によって生まれるシンプルで美しい空間の施工例や、コンセプトなどを動画にまとめましたのでよろしければご覧ください。
↓↓↓こちらの画像をクリックしてください

 

 

新しいドアのカタチで、住空間をもっと美しく。

フルハイトドア®が提案する「壁面化®」のコンセプト、そして「Less is More」の哲学。その思想を体現した 引手レス引き戸 によって、さらにミニマルでスッキリとした空間づくりが可能になりました。生活が豊かになる住空間づくりにフルハイトドア®がお役に立てれば幸いです。

 

TOP