初めての大雪と炎の祭典!秋田・なまはげ柴灯まつり
- 2025.03.10
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日本で新しい体験をつくり続けるイタリア人OLフランチェスカのブログです。
今年の2月は秋田県の山の中で特別な祭りを見に行きました:なまはげ柴灯まつり!
目次
なまはげ柴灯(せど)まつりって何ですか?
毎年2月の第2金曜日から日曜日にかけて、秋田県男鹿市の真山(しんざん)神社で3日間開催されるお祭りです。
この祭りは昭和39(1964)年に、男鹿温泉郷の冬場の観光を盛り上げようと企画した「雪まつり」を、北浦湯本にある星辻神社で行ったのが始まりで、そこに真山神社で行われている「柴灯祭」を取り入れたと言われています。『柴灯(せど)』というのは、「柴(しば)」=木の枝や薪、「灯(ともしび)」=火を灯すという意味を持ち柴(薪)を燃やして火を焚き、神仏に祈る儀式のことを指します。来場者が増え、手狭になったことから第四回から真山神社で開催されるようになり、今年で第62回を迎えました。
なまはげ柴灯まつりでは真山神社で行う神事「柴灯祭」と「なまはげ」という民俗行事を組み合わせています。男鹿市の伝統によると、大晦日の晩になまはげ神は山から降りて、怠けないように勧めるし、無病息災・田畑の実り・山の幸・海の幸を村人にもたらす。村の若者たちはなまはげに扮して、「泣く子はいねがー、親の言うこど聞がね子はいねがー」「ここの家の嫁は早起きするがー」など大声で呼びながら村の家々の間を歩き回ります。なまはげを迎える家では昔から伝わる作法により、神様であるなまはげに尊敬の念を持って料理やお酒を用意しておもてなしをします。
なまはげ柴灯まつりの詳細はこちらのウェブサイトから!
https://oganavi.com/sedo/about/
冬の中で秋田への旅行
秋田県に行ったことはなかったので、なまはげ柴灯まつりのことを聞いて、行ってみる良いチャンスだと思いました。
祭り会場のスペースは少ないので参加するために予約が必要です。
そこで、まず予約してから、冬の秋田県への旅行するために準備を始めました!すごく寒くて、雪が多いエリアだと聞いたので、実は、雪のための服はあまり持ってなかったのでちょっと困りました。そして祭りは夜から始まる予定で、より寒くなるとさらに心配になりました。出発する前の一か月間はずっとスキースーツ・雪用のブーツ・カイロなど探しました!
秋田駅について新幹線から降りたら本当にどこでも雪に覆われていました!そして驚いたことにわずか数分で晴天から大雪に変わりました!色々な準備でこの天気があっても楽しかったですが、この急激な変化に慣れることはできなかったです。
なまはげで人気なエリア
祭りは18時から始まる予定で男鹿半島の色々な観光スポットを探索する時間がありました。観光スポットの中でなまはげの像は一番有名です。男鹿総合観光案内所に巨大な「なまはげ像」が2体あります。周りの辺に何もないのでさらに強い印象を与えます。近くある電柱より背が高いです!門前地区に海を見える広場にもう1つの像があります。
このあたりを歩いていて面白かったことはなまはげのキャラクターが色々な所に使われていたいことです。お土産からバス停のデザインまであってどこでもなまはげに出会えます(笑)。
男鹿半島の自然も素敵です。色々な景色スポットから雪に覆われた海岸が見えます。とても素敵で夏にはこの景色がどんな風に変わるのかを見たくなりました。
面白かったスポットはゴジラ岩でした。名前通り、海辺から見るとこの岩はゴジラの形をしています。日没の時、太陽がちょうどゴジラの口の中の位置に来るとまるでゴジラは火を吐いているように見えます!私達は日没まで待つことが出来ませんでしたが、ゴジラ岩と周りの海岸はそのままでも素敵です。

なまはげ柴灯まつり
お祭り以外は開催場所に色々なイベントがあったので午後中そこへ移動しました。
まずは予約したチケットを受け取りに行きました。とてもびっくりしたことでチケットは普通の紙ではなくて、なまはげを持っている包丁の形に彫られた木の板でした!

次はなまはげ館を見に行きました。この博物館は1年中営業しています。祭りの歴史を学ぶこと以外にもお面の作成も見たり、なまはげ衣装を着たりします。でも博物館のメインアトラクションはなまはげでいっぱいの部屋です。この部屋では長年にわたって作られたお面を展示しています。実は、多くのお面は今でも新年の行事に使用されています。こちらで興味深い学んだことは作成されたエリアによっては使っている素材は違っているということです。例えば海の近くある村で麻の代わりに海藻を使っています。
それで大晦日の晩になまはげが村人の家に行く時のデモンストレーションにも参加できました。本当に楽しかったです。最初は家に入る前になまはげは大声で呼び出したり、壁にぶつかったりしますのでちょっと怖かったです。でも家に入ってから、なまはげに食べ物やお酒が振る舞われると、なまはげが落ち着いて静かに話をしました。驚いたことに急になまはげが立って、観客の間を回り、人々に怠けないように促し、幸運を祈り始めました。この伝統についてもう1つの興味深いことを聞きました。なまはげからもらった藁または衣装から落ちた藁は幸運をもたらします!
デモンストレーションを終わったら、お祭りを見るために真山神社に入りました。夜、雪を覆われた山々が松明と中央の大きな火に照らされていたことで本当に魔法な雰囲気が出来ていました。
この祭りではこれまでに体験した他のお祭りと比べてとてもたくさんのイベントがありますので紹介します。
湯の舞(ゆのまい)と鎮釜祭(ちんかまさい)の神事
まずは湯の舞(ゆのまい)と鎮釜祭(ちんかまさい)という浄化する神事からお祭りを始めます。特に鎮釜祭では大きな鍋に水を沸騰させて、神主さんがわらボウキでお湯を混ぜます。この神事で、荒れた海を静めると言われています。

なまはげ入魂
次のイベントでは初めてなまはげを見られます。村の若者たちにお面が配られるとなまはげに変身します。なまはげになったら、観客から見えない所まで山に登ります。
なまはげ行事再現
イベントのメインステージに大晦日の晩になまはげが村人の家に行く時のデモンストレーションを開催します。私達はなまはげ館で参加できたので、屋台に行きました。雪で覆われた景色を見ながら秋田県の名物味噌付き焼き切りたんぽを食べることは最高でした!
なまはげ踊りとなまはげ太鼓
デモンストレーションが終わったら音楽満載のショーが2つありました。まず祭り所の真ん中にある柴灯の前でなまはげ踊りがありました。人が多くて少し見づらかったですが、広場に大きな画面をご用意いただいたので遠くても踊っているなまはげを見られました。その後はメインステージでなまはげ太鼓が始まりました。私は太鼓が大好きですが、なまはげ衣装の太鼓奏者たちのショーはさらに面白くなりました。
なまはげ下山・献餅(けんぺい)
太鼓を終わったら、お祭りのメインイベントが始まりました:なまはげは山から降ります!本当に感動された景色でした。暗闇の中、雪の下、松明の明かりだけで照らされた、なまはげは山から降り、メイン広場の人々の中で円を描きながら歩き始めます。

歩きながら人々に怠けないように促したり、大人も子供も怖がらせます。何度も円を描き歩いたらなまはげが山に戻る時間になります。でも帰る前に献餅(けんぺい)の神事があります。なまはげがゴマもちを取ってから山に戻ります。でも神の力に満ちているもちはなかなか取ることはできません。取ろうとすると神力がはじき返すのでなまはげは手に入れるまでに何度も挑戦しなければならないのです!
なまはげは山に戻ったら、お祭りの終わりだと思いましたが、驚いたことにもう一回広場に降りて来てくれました。今回は神事が終わったので、ゆっくり人々の間を歩いて、観客と写真を撮ってくれました。その時もちょっとだけお子さんを怖がらせましたので、お子さんはかわいそうでした。でも近くで見ることは最高でした。衣装はシンプルですが、お面は本当に芸術作品です。
最後のなまはげが山に戻るまでに待っていて、広場にある火が完全に消された後、参加者もみな帰りました。
このような祭りは少ないかと思いますので参加をできたことで本当に感謝しています。さらに初めて秋田県の色々な観光地へも行ってみて良かったです。行く前に冬の寒さは怖かったですが、よく準備したら全然問題なさそうです。後は寒くなったら美味しい味噌付き焼き切りたんぽを食べるとすぐ気持ちはよくなります!!
皆様は秋田県のなまはげ柴灯まつりは聞いたことがありました?
このブログは面白かったら嬉しいです。
Ciao!

FRANCESCA
フランチェスカ
イタリア・ラヴェンナ出身
国立ヴェネツィア大学卒