差別化から独自化へ フルハイトドア20年の歩み

2025年、フルハイトドア®は誕生から20年の節目を迎えました。2005年当時、背が高いドア、いわゆる「ハイドア」はほとんど存在せず、室内ドアという存在自体がインテリアというより建物に付随する開閉機能であった時代に産声をあげました。創業以来木製品に携わり、20年に渡って木製室内ドアをつくってきたKAMIYAは、ドアが持つポテンシャル「空間を劇的に変える」に気づいて、ハイドア、そして、フルハイトドア®を世に送り出したのです。誰にも知られていなかったOEMメーカーが国内唯一のドアブランドに成長するまでの20年の歩みを振り返ります。本日は8月10日「フルハイトドアの日」です。ちょっとだけお付き合いいただけたら幸いです。

 

第1章 創世期 ~フルハイトドアの誕生~

ドアのブランド化 その第一歩

2004年、それまでの高さ2mの枠付きドアを25㎝高くしたハイドアをリリース。それは通常より1.3倍もする高価格なものでした。当時、どこも似たようなデザインで各メーカーともいかに安く提供できるかというのが業界の流れ。この潮流に真っ向から挑んだこの商品は、ドアそのものの価値を高めることで他社との差別化を図りました。

当時のハイドアカタログ

 

フルハイトドアの誕生

ハイドアを発表後は、差別商品を求めていた工務店に支持されて好調な売れ行きを見せていましたが、一方で従来の室内ドアの範疇を超えない差別化商品では家づくりにおける室内ドアの付加価値は見出せないとも感じていました。そして、一年も経たずにこれまでのドアの納まりの常識を覆す、枠が見えず天井まで高さのある「フルハイトドア®」を開発します。

一般的なドアとフルハイトドア®の比較画像

第2章 成長期 ~フルハイトドアの進化と変遷~

ユーザーのブログが後押し

どこにもなかった「枠レス」で天井まで高さのあるフルハイトドアはじわじわと認知度を高めて、おしゃれで感度の高い家づくりをする人たちに支持されていきました。2010年ころはブログ全盛期。まだ日本ではインスタグラムもほとんど広まっていない時代でしたが、たくさんのブログ記事で紹介していただきました。

出展:はこやんさん(左) 、Massaログさん(右)

ドアは部屋の主役じゃない

「主張しない存在感」という、ドアは主役ではなくあくまで空間を演出するものだというコンセプトのもと、作り手の自己満足にならないデザインを意識していました。今も続く商品開発部を置かないという独自の組織体制で精力的に商品開発を進め、それまで世の中にないドアにチャレンジしてきました。

商品開発の変遷

暮らしに寄り添う機能性ドア

フルハイトドアはデザイン性の高さが評価されていますが、実は多くの機能商品も開発しています。毎日の暮らしがより快適で過ごしやすいものになるようにとの思いを込めて、この20年で生み出した機能性ドアの一部を紹介します。多くの商品が他社に先駆けて開発・発表され、室内ドアのパイオニアとして独自の路線に舵を切ります。

大切な家族のためのスタイリッシュなペットドア「カロ」(2013年)

 

モンスター級のビッグサイズ、開口を間仕る大型引き戸「モンスター」

 

ブティックのような鏡が自宅に。全面ミラードア「フィット」(2021年)

 

スタイリッシュなアルミ製ルーバードア「ポルク」、全館空調にも。(2025年)

デザインアワードへの取り組み

2015年、最初のデザインアワード、日本のグッドデザイン賞を受賞しました。実はそれまで、実際にドアを使う人に評価してもらいたいとの思いから、そこまでアワードに固執していませんでした。ところが、お客様の方から「グッドデザイン賞を獲らないの?」という声を度々聞くようになり、ユーザーの皆様が喜んでくださるのならと考えて応募したのがスタートです。

「フルハイトドア」のコンセプトが評価され、1年目で受賞(2015年)

 

ガラスを両サイドに配置するという発想が評価された「ミラノ」(2023年)

 

世界三大デザイン賞の一つ、REDDOTデザイン賞を「ミラノ」「ソリスト」がW受賞(2025)

ドアの可能性を広げる

2018年、ドアが生活者にできるコトをもう一度見直し、その可能性を広げる挑戦をしました。「ミラオス」という未来型情報端末ドアの発表です。メディアにも取り上げられました。このころからモノではなくコトを提供したいという考えのもとに商品開発を進めました。

日本経済新聞(左) 神奈川新聞(右)

 

記者発表会の様子

リビングドアへのこだわり

コロナ禍に見舞われた2020年、ステイホームが広まり、家での過ごし方が見直されました。KAMIYAは、家族が集う特別な場所だからこそ、リビングドアにはこだわりの1枚を選んでいただきたいとの思いで「+One Living」というコンセプトを打ち立てました。これまで発表した商品も含めてもう一度住む人の暮らしを見つめ直し、改めて家族が集まるリビングルームのドアを再定義しました。

シンプルで美しい全面ガラスのスイングドア「リベルタ」

 

上質な天然本牛革をふんだんに使用した「ファイブクイーンズ」

 

これらのドアは、住空間の質を高め暮らしの満足度を高めるKAMIYA独自の商品です。


第3章 legendary Full height door

フルハイトドア®の歴史と共に 「CUBE」

KAMIYA初のブランドドアとして2004年に誕生し、今や30を超えるシリーズの中でも不動の人気を誇る『CUBEシリーズ』。最初にして最高のフルハイトドア®であるこの名作は、ハイドアの黎明期から今日まで、常にその名を刻み続ける唯一のフルハイトドアです。発売以来20年、時代ごとの最新カラーやデザインを纏いながら、フルハイトドア®の歴史を象徴するフラッグシップモデルとして進化を続けてきました。

最初のCUBEは枠付きのハイドアでした。

2005年には初のフルハイトドア®として進化したCUBE。
ここからフルハイトドア®の歴史が新CUBEと共に始まりました。

2008年当時のCUBEは全て木目カラーの設定でした

2016年にはフルカラーチェンジを行い、当時、日本では珍しかったグレーカラー「アイリッシュグレー」や、今でこそ各社ラインナップに加えている単色ブラックの「サイレントブラック」など、常に日本の室内ドアの流行を作り出してきました。

サイレントブラック色(左)アイリッシュグレー色(右)

現在のCUBEは、ホワイト・グレー・ブラックを基調とした5色のソリッドカラー展開に。シンプルでありながらも、空間に強い個性を与えます。中でも、フルハイトドア®の真骨頂「壁面化」を最も具現化するシェルホワイトは、設定以来常に人気No.1のカラーです。

サタンブラック色(左)、フラットグレー色(中)、ストーンホワイト色(右)

第4章 2025年 新たなKAMIYAへ

2005年に誕生したフルハイトドア®は今年20周年を迎えました。
「たかがドア」から「だからドア」へ
この思いを大切にして歩み続けた20年。
天井まで届く高さのドアはユーザーの皆さまに支えられ、単なる開閉の道具から価値ある存在へと成長を遂げました。
そして今、20周年という節目を迎え、私たちは社名を「株式会社KAMIYA」へ改めます。
これまでの感謝とこれからの挑戦を胸に、皆さまと共に歩んで参りますので応援よろしくお願いいたします。 

新ロゴマーク

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
本日8月10日は「フルハイトドアの日」です。
皆様のご自宅にあるフルハイトドアに、改めて少し目を向けていただけたら嬉しいです。
また、本日~10月10日まで、この日を記念したドア交換サービス「ドアップ」の10%オフキャンペーンを行っております。

ご興味のある方はこちらのページをご覧ください。

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